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執筆者の写真ERIKA MIKI

2022,2,12

弟がまた入院している

彼は何度死の淵に立つんだろう


「どんなに泣いたり願っても

そんなものは私的な感情の抑揚であって

なんの役にも立たない」という想いは

18、9歳の時から浸透してへばりついている


ひとりで運転していると

ふいに涙が込み上げて悲しみに襲われそうになる自分をたしなめる


彼に直接何かをすることは

なぜか健全ではないと思えて

直接何もせずに生きてきた


とにかくこの現実で出来ることを積み重ねるのみ

そう言い聞かせてはみるものの


やるせない気持ちが残る

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