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執筆者の写真ERIKA MIKI

死してなお

弟がこの世を去ってから

徐々に気持ちは落ち着いてきている

悲しくても毎日仕事で手一杯で


時々思い起こして悲しくなったり

残酷な気持ちになったり

ちぎれそうだったり

後悔したり

思い直したり

そんな日々


年末に父が

一周忌に大きなイベントをしたいと言ってきた

全ての作品を収めた本も出したい

もうこれで区切りで

集大成だと


建物全体をアート作品にしたい

3年前に美術館で個展をしたとき

1000人ほど来場してくれたので

その規模が良いと


その言葉を聞いた時

明るい日差しの中

弟の作品が並び

沢山の人が笑顔で行き来する映像が流れた


必ず沢山の人が来てくれる

この場所を沢山の人が知るきっかけになる

私たちのやりたいこと

叶えたいこと

広めたいことがきっと広がる


ああ

死んでもなお

勇ちゃんは助けてくれるんだと


感情が爆発したように泣いた

その感情に言葉をつけるのはすごく難しくて


今もどう表現するのが正しいのかわからないけれど


弟がもう返事もできない状態の時

手を握って

こういう場所を作ったよ

勇ちゃんも手伝ってねと

泣きながら話したな


そういうことなんだろうな













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