top of page
検索

その先

  • 執筆者の写真: ERIKA MIKI
    ERIKA MIKI
  • 2024年11月4日
  • 読了時間: 2分



火曜


疲れ果てて寝たものの

夜中の2時に目が覚める

色々整理しながら再度

腹が立って眠れなくなる

朝まで頭の中でブツブツ考える


朝事務仕事をして

お昼前に自分の左足骨折後の検診を受け

そのまま弟の病室へ行く


たまたま母親とすれ違いになったようで

弟のみが病室にいた


パイプ椅子を近づけ

弟に話しかけようとすると

眉が上がり

わずかに目が開く


来たよー

と声をかけ


どんな思いで事業を立ち上げたのか

どんな風になっていきたいのかなどを

ゆっくり伝える


重たい肉体を脱いだら

軽い魂になって

お父さんとまた散歩に行くといいよ

お母さんの様子も見にきてあげて

私の所にも時々で良いから手伝いに来てよね


彼の目頭に涙が溜まっている

それを拭おうと指で触れると

瞼がピクッと動く


手はもう握っても反応がないけれど

顔面は鎮静で遠のいている意識の中でも動かしてくれる


苦しくて悲しくて

沼の中にいたような重たさだったけれど


もう弟の最期に立ち会えなかったとしても

たとえいつその日が来ても後悔はない

苦しみも悲しみも

ほぼ無くなった


なぜか分からないけれど

ふわっとなくなった

あんなに泣いていたのに

名付けるならば

瞬間涙腺崩壊期だったのに


強がりや

諦めや

薄情さとか

そういうものではなく


紛れもなく私は生きていて


彼は私の中にいる

これからもずっと


ああ


本や映画で見聞きしあことのある

よくある台詞な気がする

綺麗事でなく本当にこういう感覚になるんだなと


言葉に含まれる感覚が

体験して初めてわかる


弟と2人きりで話ができてよかった



弟を通じてもらったものが沢山あって

伝えたいことも

渡したいものも溢れている


一緒に悩んだり

胸を痛めて

苦しんだり泣いてくれた方


私は元気になりました

きっともう大丈夫です

 
 
 

最新記事

すべて表示
キロク

金曜 病院で最後の話し合い 緊張しながら病院へ 話し合いの後弟に会えた おしっこが出ないらしく 全身の浮腫みがすごい 水風船みたいになってしまっている 呼びかけに目が開くものの 眼球はあちこちに向いてしまっている 挿管が苦しいのか顔を歪ませたり 嗚咽が出て苦しそうすぎる...

 
 
 
長い1週間

金曜 息子の誕生日 色々してたら結局帰るのは7時前 仕事終わりにあちこち用があったので 久しぶりに運転時間が長かった 夕陽が暑くて 窓を全開にして走る 風がちょうど良く涼しい 街路樹が一斉に新しい葉で繁っている 若い緑色は初夏を思わせる この世界はやっぱり美しい...

 
 
 
死してなお

弟がこの世を去ってから 徐々に気持ちは落ち着いてきている 悲しくても毎日仕事で手一杯で 時々思い起こして悲しくなったり 残酷な気持ちになったり ちぎれそうだったり 後悔したり 思い直したり そんな日々 年末に父が 一周忌に大きなイベントをしたいと言ってきた...

 
 
 

Comments


bottom of page